ブッシュマン

/ 情報誌『デス・ウオッチング』89.8より


 
 ブッシュマンは、南アフリカのカラハリ砂漠とその周辺に住む採集狩猟民族で、人口 はおよそ6万人といわれる。親族関係に基づく家族単位の諸集団が、水や食べ物を求め て移動生活を行なう。1か所での滞在期間は数日から1か月程度で、粗末な草葺き屋根 を作って生活する。ブッシュマンの死亡原因は雨期にマラリアにかかるケースが多く、ほ かに天然痘、腸チブスなどが多い。彼らは病気にかかると、何かタブーを犯したり、あ るいは誰かに呪われたからであると信じる。そこで冶寮として薬草のほか、師に悪霊を 払ってもらうのである。
  

   埋葬の方法


 彼らは普通横になり、膝をまげて眠るが、死体を葬る場合にもこうした格好にして埋 める。死体には革の衣類をつけ、身体の左側を下にして埋葬するが、その際生前使用し ていた持ち物や装身具も一緒に埋葬する。埋葬した上には、石や潅木を乗せて墓の目印 とする。
 彼らは死者の霊をとても恐れ、1人でも死者が出ると、埋葬した翌日にはその場所を 立ち去り、2年近くはその場所に戻ることはない。東部に住む部族では死体をあり塚の なかに埋め、回りをトゲのある木で囲んで、ハイエナなどに死体を食い荒されないよう にする。死体を埋めるのはその家族の役割で、埋葬するときには大声で泣く。
 

   死後の世界


 死者の霊は夜間歩き回り、これがもとで部落の住民の病気になるという。南部の部族 では、死者が必ず行く場所があると信じており、北西部の住民は極楽と地獄があると信 じている。人間の魂は不死であり、死んだら神の家に行くのだと信じている住民もいる。 また人が死ぬと魂は長い旅に出たあと、たくさんの獲物のある場所にたどり着き、先に 死んだ家族とそこで一緒に過ごすと考えている。
 

   最高神への祈り


 ブッシュマンは最高神を「フウエ」とか「トラ」とか呼んでいる。これは万物を生ん だ創造主で、天空に住み恵みの雨を降らせたり、人々を災いから守るのである。この神 にたいして、人々に災いをもたらす悪神がいる。これはたいてい死者の幽霊で、呪師の 助けを借りて追い払わなければならないのである。



Copyright SEKISE Co.,Ltd.