トルコ
/ 情報誌『デス・ウオッチング』90.9より
人口約5千万人、面積は日本の約2倍のトルコ共和国は、その98%がイスラム教徒で
ある。平均寿命は57才である。
まず人が危篤になるとコーランを詠む聖職者がよばれる。そして聞こえる程度の声コー
ランを詠み聞かせる。そして末期の水を与えるのである。この儀式はとても大事にされ
る。その理由は喉が乾いたままでいると、悪魔が「アラーの神を否定したら水を飲ます」
と言って、水を入れたコップを持って現われるため、その裏をかくのである。
いよいよ死が訪れると死者のまぶたを閉ざし、次に口を閉ざし、それが開かないよう
に顎から頭に麻布で結び付けるのである。これは埋葬してから虫が口に入り、中から遺
体を食べないようにするためである。この後、遺体をベッドから床に置く。この間もコー
ランの詠唱が続けられる。この間にその土地の役人は死亡を告知し、医師が遺体を検査
して、埋葬許可を発行するのである。
遺体の洗浄
埋葬の前に最も大切にされる作業は、遺体の洗浄である。イスラム教ではエンバーミ
ングが禁止されており、死者が病院で亡くなった場合にはそこで洗浄される。トルコ人
は遺体は大変デリケートであると信じているため、遺体を洗浄するために、衣服を脱が
すときはハサミで服を切り取り、そしてお湯で体を洗浄する。この洗浄にもそのための
しきたりがある。鼻3回、顔3回、首1回、手3回(右手から)、足3回(右足から)洗
うと。この間もコーランの詠唱をする。
遺体を洗浄した後タオルで拭き、脱脂綿を各穴につめてガスが漏れないようにする。そ
して経かたびらを着ける。そして虫除けの香を入れ、薔薇水を振りかける。次に遺体を
棺に入れ、棺の上にはコーランの詩句の刺繍のある覆いが掛け寺院に運ぶのである。
葬送儀礼
葬儀の時間までに棺は回教寺院に運ばれる。この時、イスラム教の女性は儀式に参加
できない。棺は寺院の中庭にある、石の台の上に置かれる。儀式は1日に5回行なわれ
るお祈りの後に行なわれるのが普通である。お祈りの時間に同時に行なわれる時には、参
加者は当然多くなる。 儀式は2つに分れており、最初の場面では、祈り手が寺院の尖
塔で祈りの時を告げ、次に祈り手は寺院に集まって、自らを清めてお祈りを始める。儀
式が終了すると、遺族は棺を担いで中庭から運ぶ。そのとき誰でも棺を担ぐのに参加で
き、少なくともそのまま7歩進む。そして次の人が同じように7歩進むというように。そ
のようにして霊柩車まで運ぶのである。
埋葬
墓についたら棺を埋葬し、遺族は手に土を持ってその上にかける。その間、祈りが続
けられる。墓に再び土が盛られた後、花が植えられる。その際切り花は供えられず、必
ず生きた花が植えられる。これは「生きた花は神の名を唱える」という信仰からきてい
るのである。そして新しく立てられた墓に水をかけるという習慣を行なうのである。
死者の弔い
死者の住んでいた部屋には40日間、昼夜にわたって明かりが灯される。それは死者の
魂が迷うことのないようにするためで、40日目には遺族が死者のために詩篇を唱えるの
である。
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