大平元首相
合同葬儀
7月9日「内閣・自由民主党合同葬儀」が日本武道館で行われた。その日は朝から雨で
あった。喪主大平裕氏が遺骨を抱いて式場に到着。19発の弔砲が放たれた。祭壇は白と
赤のカーネーションでデザインされた日の丸を中心として、白菊と杉の葉で飾られ、そ
こに遺骨を安置した。1分間の黙祷のあと、首相の生前の声が場内に流された。そのあと
首相臨時代理の伊東正義が葬儀委員長として式辞を述べた。
「…その生涯は、文字通り、邦家のため、国民のために捧げつくされました。そして70年
の生涯を、政戦のさ中、不慮の病死によって閉じられたのであります。」
現職の総理大臣の葬儀のため、カーター米大統領、華国鋒中国首相をはじめ、108カ国の
代表が式典に参列した。
弔辞奉読のあと、会場内の親族・関係者の献花が終わると、告別式が始められ一般会
葬者たちの献花に移った。音楽隊の演奏が流れるなか、順番を待つ献花の列は2時間にわ
たって続いた。
大平の墓は多磨と故里の豊浜にある。その裏面には
君は永遠の今を生き
現職総理として死す
理想を求めて倦まず
たおれて後已まざりき
と記されている。
(資料『大平正芳回想録』鹿島出版会)