喪家が知りたい情報

/ 情報誌『デス・ウオッチング』94.9より


 
 葬儀について知りたい事柄のアンケートを見ますと、
   (1)葬儀の手順、一般知識、
   (2)葬儀費用(料金)、
   (3)葬儀で準備すること、
これらがいつも上位の3つに登場します。このなかで葬儀費用は各社の基準がありますので一般化できませんが、(1)と(3)は共通の部分が多いと思われます。
 また、葬儀を経験して困った事柄として、
   (1)心付けやお布施の額、
   (2)葬儀の手順、
   (3)通夜・告別式の接待 が上位3つに上げられています。
 また喪家が必要な情報には、事前のもの、死の発生から葬儀当日のもの、そして葬儀後 の後始末に関する3つのジャンルがあります。今回、喪家が必要な、こうした3つの情報 を取り上げてみました。質問項目をまずとりあげてみましたが、どれだけ回答できます でしょうか。なおすぐあとに参考回答例を上げてあります。
 

   ●事前に知りたい事柄

  1.  老人ホームの種類とその違いは?
  2.  ショートステイとは何ですか?
  3.  65歳以上の人口の割合は?
  4.  遺言の書式には何がありますか?
  5.  遺言をする目的をあげてください?
  6.  妻や子の相続の割合は?
  7.  尊厳死と安楽死の違いは?
     

    ●死の発生と葬儀当日まで

  8.  遠隔地死亡の場合、葬儀はどうしたらよいですか?
  9.  死亡に関係する書類にはどんなものがありますか?
  10.  「死亡診断書」の記載内容は?  
  11.  死亡届けの記入項目は?
  12.  死産となったときの届けは?
  13.  遺体解剖の目的は?
  14.  エンバーミングとは何ですか?
  15.  火葬許可証をなくした場合は?
  16.  「死亡通知」はどのように書きますか?
  17.  弔事の服装は何が基本ですか?
  18.  葬儀の際の焼香順位は?
  19.  散骨(自然葬)は法律にふれませんか?
  20.  無宗教の葬儀はどんな方法で?
  21.  社葬の定義と種類は?
  22.  葬儀の道路使用許可は?
  23.   葬儀を妨害したらどんな罪になりますか?
  24.  それぞれの表書きを書いて下さい。
       通夜、葬儀の香典、寺院へのお礼、香典返し、引出物、墓開き
  25.  「位牌」にはどんな種類がありますか?
     

    ●葬儀後の後始末について

  26.  葬儀の後始末にはどんなことがありますか?
  27.  生前に頂戴したお見舞へのお礼はどうしたらよいですか?
  28.  神棚封じの白紙は何時取るのですか?
  29.  葬儀後の手続きには何がありますか?
  30.  葬祭費や埋葬料は必ず貰うことが出来るのですか?
  31.  「年金」にはどんな種類が?
  32.  故人の預貯金は死亡届けをすると引き出せなくなるのですか?
  33.  生命保険を受け取るための手続は?
  34.  生命保険の死亡保険金が受けとれない場合は?
  35.  借金を相続しないための手続きは?
  36.  お墓はだれが相続するのですか?
  37.  仏壇やお墓は何時までに用意したらよいのですか?
  38.  「仏壇」にはどんな種類がありますか?
  39.  「卒塔婆」とは何ですか?
  40.  仏壇を飾る仏具には、位牌、経机、掛軸のほか何がありますか?
  41.  墓地にはどんな種類がありますか?
  42.  「墓」はどのように構成されていますか?
  43.  「改葬許可申請書」はどのような手続きが必要ですか?
  44.  納骨するときの注意は?
  45.  仏式の忌明けとは?
  46.  「永代供養」を説明して下さい?
  47.  盂蘭盆とは何をするのが目的ですか?
  48.  遺族の悲しみは、どんな過程を経て回復するといわれていますか?

 

   回答例


  ●事前に知りたい事柄

一 
養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホームがある。 養護老人ホーム=心身障害等の理由で現在の家での生活が困難な六五歳以上の老人を収 容。費用は生活保護者や住民税非課税の老人なら無料。特別養護老人ホーム=俗にいう 寝たきり老人用で上記との違いは、経済的な制限が無く、低所得層は無料でそれ以外は 所得状況によります。軽費老人ホーム=(イ)身寄りがないか、家族との同居が困難な 低所得層で60歳以上。(ロ)自炊が出来る程度の健康状態で60歳以上。「有料老人ホーム」 は公営と民営に分かれており、何れも健康な高所得者を対象としており、快適な老後生 活を提供するのが目的。
二 
在宅の寝たきり老人などを介護している人が、病気などで介護出来なくなった時、老人ホームなどで一時的にその老人を預かる制度。正式には在宅老人短期保護事業と言 い、家庭奉仕員派遣、給食などのデイサービスを行っている。
三 
65歳以上の高齢者の割合が現在の12%が、今世紀末に17%、2020年に25.4%、2040年で27.4%となる。生産年齢人口(15歳〜64歳)は1996年がピーク。高齢者の生活は、 社会保障制度つまり年金と医療費の給付により支えられていて、これも高齢化が進むと 賄い切れなくなる。
四 
イ、自筆証書遺言書 ロ、公正証書遺言書 ハ、秘密証書遺言書 ニ、死亡危急時遺言書の4つがある。
五 
(イ)非嫡出子の認知ー遺言認知(ロ)遺贈ー遺言でする贈与(ハ)遺贈減殺方法の指定(ニ)寄付行為(ホ)単独の親が未成年の子を残して死ぬとき、その子の後見人 や監督人の指定(へ)法定相続分と異なる割合で相続させ、その相続分を指定出来、か つ指定第三者への委託(ト)遺産分割方法の指定、その方法の第三者への委任(チ)遺 産分割の禁止ー期間は5年以内(リ)遺言執行者の指定、又はその委託(ヌ)相続人の廃 除とその取り消し(ル)信託の設定(オ)祖先祭祀主宰者の指定。
六 
第1順位、妻=2分の1、子=2分の1。第2順位、妻=3分の2、直系尊属=3分 の1。第3順位、妻=4分の3、兄弟姉妹=4分の1。
七 
「尊厳死」は自分の意志で延命医療を止めること。蘇生器や人工栄養で限られた期間しかない場合に、患者がその延命医療を断ることで、すぐ死につながらないので「安 楽死」とは異なります。「リビングウイル」という個人の意志を事前に表明しておく事が 多く、日本では1976年に日本尊厳死協会が設立された。
「安楽死」は回復の見込みがなく、生命維持の為の治療を患者や家族の意志で止めること。生命維持装置を外して死亡させることを消極的安楽死という。一方自殺装置を使ったり、服毒により死亡させる事を積極的安楽死という。しかし死の権利をめぐる問題としては 安楽死は合法的でない国が多く、患者や家族から懇願されても実行した医師は刑法の対 象になる。

●死の発生と葬儀当日まで

八 
遠く離れた所で死亡した場合、現地で荼毘に付し遺骨にして持ち帰り葬儀を行う。事故死や自殺の場合、行政解剖してから遺体が戻るので、それから通夜、葬儀となる。現地で火葬する時は、現地の役場に死亡届を提出して埋火葬許可書をもらう。
九 
死亡診断書、死体検案書、埋火葬許可申請書、死産届がある。
一○ 
記入項目(一)発病年月日(二)死亡年月日、時刻(三)死亡場所、種別(病院、診療所、助産所、自宅)(四)死亡種類、状況(病死、自然死、外因死、中毒、災害、自他殺)(五)死亡原因(直接死因、間接死因、発病から死亡までの期間、手術、解剖の日と所見、身体状況)(六)外因死の追加状況(障害発生場所、時間、従業中?)(七)生 後168時間以内に死亡した時(妊娠、分娩時の母体状況)など。
一一 
記入項目(一)生年月日時分(二)死亡時間、場所(三)住所、本籍(四)死者 の夫か、妻の存否(五)死者の出生届(8日以内)(六)死亡当時の世帯の主な仕事(七) 死者の職業か産業(八)届け人の身分、住所、本籍、署名など。
一二 
死産の場合も大人の死体と同じように扱う。妊娠4ヶ月以上の死胎は役所に届け出て、火葬又は埋葬許可証を貰う。普通死亡または死産後24時間経過しないと埋葬、火葬 が出来ないが、妊娠7カ月未満の死産の時は24時間以内に埋葬や火葬ができる。書類は、 (一)死産証書(死胎検案書)、(二)死産届け、(三)死胎火葬許可証交付申請書。
一三 
原因不明で突然死亡したり、不自然な死亡で犯罪の疑いがある時は、原因究明のため死体解剖を行う。(死体解剖保存法)「病理解剖」=生前の臨床症状と解剖の結果を比較して、発病から死に至る迄の経過を究明するが、この場合遺族の承認が必要。
「行政解剖」=死因が明かでない場合(伝染病、中毒、災害等)に、行政上の理由からそ の解明の為に行う解剖。これは監察医が死体の検案を行い、死因が不明のときは遺族の 承認なしでも解剖が出来る。
「司法解剖」=医療事故等、犯罪に関係あるか疑いのある死体に、死因、血液型、死後経 過時間等、裁判上の資料を得る為の解剖で、やはり遺族の同意は必要ない。
一四 
遺体を一定期間保存させて腐敗から守るために、遺体から血液や内臓汁を抜き、血管内に、体内の病原菌を殺す消毒液を注入すること。こうすることで死体の硬直もとれ、長期間の保存も可能となる。エンバーミングは高度の解剖技術が必要で、米国では専門 学校で訓練する。これが実施される背景には、欧米での埋葬の習慣や州を超えた遺体移 送、棺の蓋をあけての遺体との別れを行う風習などが原因となっている。日本では外国 人の遺体の海外移送の場合など数は限られている。
一五 
火葬許可証は死亡届をしたあと発行されるが、それを紛失すると火葬が出来ないので、市区町村長に埋火葬許可証を紛失した事実を確認できる資料を提出して、許可証 を再交付することになる。
一六 
死亡通知の内容は、(イ)喪主と故人の続柄(ロ)故人の姓名(ハ)病名等・死因(ニ)死亡の日時、場所、年齢(ホ)生前の感謝(ヘ)葬儀の形式(日時、場所等)(ト)香典、供物辞退の有無(チ)発信年月日(リ)喪主の住所、氏名(ヌ)遺族、親戚代表、友人代表、葬儀委員長。
一七 
「洋装」男性=モーニング、ダークスーツ、黒無地ネクタイ、白ワイシャツ、黒靴、黒靴下。女性=ブラツクドレス、アクセサリー外す、無光沢黒バツグ、黒色ストッキング、黒パンプス、黒中ヒール。
「和装」男性=黒紋服、黒無地五つ紋、色無地三つ紋か一つ紋女性=黒無地の羽二重、縮 緬の染め抜き五つ紋、黒無地帯、黒縮緬帯揚げ、黒帯締め、無光沢黒草履、白足袋。
一八 
喪主が焼香順位の最初となり、あとは故人の血縁の近い者から順となる。喪主と戸主が違う場合には、やはり喪主が先になる。
一九 
散骨(自然葬)を希望する人が増えているが、わが国の「墓地、埋葬等に関する法律」ではー埋葬又は焼骨は墓地以外の区域にこれを行ってはならないと定めている。また「刑法第190条ー死体等損壊、遺棄等」ではー死体、遺骨、遺髪、又は棺内に蔵置した る物を損壊、遺棄又は領得したる者は3年以下の懲役に処すとあり、この2つの法律に 触れ、合法的ではないとされている。しかし世界の情勢は火葬の地域では勿論、欧米や 中国でも海や野山への撒骨は認められている。このため日本でも焼骨を細かくして撒く こと。船舶から海に、平地では所有者の許諾を得て山林に、それぞれ葬送の方法として 一部に実施されつつある。
二○ 
無宗教の葬儀では、形式は自由だが次のような特徴がある。式の内容は、故人の業績や人間性を偲ぶ形とする。趣旨は宗教的な儀式、読経、祈り等を省いた葬儀で、故 人の生前の業績や性格、趣味を生かした追悼の儀式が多い。式次第は(一)司会者によ る開会の辞(二)告別の辞ー葬儀委員長が故人の業績を讃える(三)弔辞、弔電の披露 (四)参列者の献花などで、供養も決った型はなく、命日に皆で集まり故人を偲ぶといっ たものである。
二一 
社葬とは、社長や会長のように故人が会社の創立や業績に貢献を果たした場合、その会社の代表格の人が葬儀委員長となり、会社が経費を負担して行う形式をいう。種類としては、社葬、準社葬、合同葬がある。この中で準社葬は、社葬とまでゆかないが、会 社が葬儀費用を負担したり、社員が労力を提供する形式。合同葬は関連会社、グループ 会社が合同で行い親会社が中心となる。
二二 
道路使用許可を取るには、所轄の警察署の交通課で道路使用許可申請書用紙と添付書類を貰い、必要箇所に記入する。内容は目的、場所、期間、方法、形態と項目別に あり、特に(期間)は日付の他時刻も詳しく記入する。(方法又は形態)は、路上にテン トや花環を設けるか、申請者は交通整理に何名配置するか、会葬者は何人かと詳しく記 載する必要がある。又、別の添付書類は(案内図)に道路巾、使用区域を示し、テント や花環を設ける場合は、位置と規模を記入する(道路交通法78条、道路法32、33条参 照)。申請は3日前迄だが、当日か前日でも交通上の問題が無ければ許可される。なお、 会葬者の駐車は葬式でも法定指定場所(禁止区域)では禁止されているので、駐車場を 借りるか、空き地を使用するか、場所の確保が必要となる。
二三 
「礼拝所及び墳墓に関する罪」(刑法188〜192条)には、「礼拝所不敬、説教等妨害」第188条があり、そこに一、神祀、仏堂、墓所、その他礼拝所に対し公然不敬の行為ありたる者は6月以下の懲役、もしくは禁固又は50円以下の罰金に処す。二、説教、礼 拝又は葬式を妨害したる者は、1年以下の懲役もしくは禁固又は100円以下の罰金に処す とある。
二四 
表書きでは、通夜=通夜見舞い・淋し見舞い・お悔み。葬儀=(仏式)御霊前・御香典、(神式)御玉串料・御榊料・神撰料・御神前、(キリスト式)御花料・御ミサ料・謝礼。寺院へ=御膳料・御車代・戒名料。香典返し=志・忌明・満中陰志・偲び草・粗供養。引出物=茶の子・粗供養・志。墓開き=寿塔御祝・建碑之御祝。仏壇開き=開扉の 御祝。
二五 
位牌には白木位牌(野位牌)、本位牌(家位牌、内位牌)、寺位牌がある。また形状から、札位牌、繰出し位牌、ほかに法名掛軸や過去帳も使われる。
 

●葬儀後の後始末

二六 
葬儀の後始末には、(1)帳簿類の整理・保管(会葬者名簿、香典帳、供物帳、出納簿、領収書、請求書、弔電など)(2)支払いと精算、借用品の返却(3)菩提時への法礼(4)挨拶参り(5)香典返し(6)形見分け(7)忌服中の注意(8)勤務先の整理(9) 埋葬(葬祭)費の受け取り(10)保険、年金の受け取り(11)医療費税金還付(12)遺 産相続(13)名義変更等の諸手続き(14)忌明け法要準備(15)仏壇、墓地の手配など がある。
二七 
生前に頂いた見舞いをまとめ「お見舞い御礼」としてお返しする。その際、趣旨をよく説明したお礼状を入れる。これはできれば香典返しの前にすませたほうがよく、頂いた方も分かりやすい様である。このほか洗濯、お使い、運搬などの手伝いをして頂い た方へもお礼が必要である。
二八 
神棚封じを取るのは、49日又は35日の忌明け法要後が一般的である。神道では死は汚れたものとして捉えているので、封をする事により死との関わりを神から遠ざける ためで、忌が明ける事によりこれを取り除く。
二九 
葬儀後の手続きには、主なものに、銀行預金・郵便貯金の引き出し、葬祭費の受取り手続き(国民健康保険)、埋葬費の受取り手続き(社会保険)、国民年金受取りのための裁定請求、死亡した者の所得税の確定申告、相続税の申告、生命保険金の受給手続 き、電話加入権の承継届け、NHK・電気・ガス等の名義変更、借地・借家の契約証の 書き換え、自動車税の納税義務消滅の申告、運転免許証の返却、クレジットカード脱会 届け、所有権移転登記、株式・社債・国債の名義変更、雇用保険の資格喪失届け、労災 による死亡の遺族補償年金手続き、貸付金・借入金の権利移転の通知手続き、扶養控除 異動申告、非課税貯蓄の死亡届けなどがある。
三○ 
「葬祭費」は国民健康保険の被保険者、「埋葬料」は健康保険の被保険者が死亡した時に本人の遺族らに支給される。申請は前者が市区町村役場、後者は故人の勤務先または社会保険事務所。いずれも請求しないと貰えない場合があるので注意が必要。
三一 
年金には、加盟者の立場により国民年金、厚生年金、共済年金がある。
三二 
死亡後には遺産相続者に権利が生じるため、死亡と同時に預金は凍結され、引き出しは出来なくなる。解約あるいは引き出しに際しては、遺産分割協議書に全員の印鑑 と印鑑証明を添えて銀行に提出する。
三三 
生命保険会社に提出するものは、(一)医師の死亡診断書(二)被保険者の除籍抄本(三)保険金受取人の戸籍証本と印鑑証明(四)保険証書及び最終の保険領収書(五)所定の請求書(六)保険証券(七)事故証明書など。
三四 
生命保険金が受け取れない理由として、(1)契約、又は復活日から一年以内に被保険者が自殺した場合(2)告知した内容が事実と相違して契約が解除された時(3)保険料の払い込みがなく、契約が失効したとき。ただし、保険会社により約款が異なる場 合があるので注意が必要である。
三五 
借金を相続しないためには、相続放棄の手続きが必要。相続放棄は家庭裁判所に、相続開始があったことを知った日から3カ月以内に行う。
三六 
墓や墓地、祭壇や位牌などを民法では祭祀財産といい、祖先の祭祀を主宰すべき者は祭祀継承者と呼ばれる。祭祀継承者は遺言で定められた者がなるが、遺言に指定が ない場合には、慣習に従って決められる。また慣習がはっきりしない場合には、家庭裁 判所が決定する。
三七 
仏壇は49日に合わせ、お墓は一周忌が多い。また盆や彼岸に求める方もある。購入をしたところで魂入れとして開眼供養を営む。なお最近の傾向として生前にお墓を建 てる人が多くなった。これを逆修墓または寿陵という。さらに夫婦のみの墓もあり、○ ○家の墓のような先祖代々の墓が減りつつある。
三八 
仏壇には大きく分けて塗仏壇と唐木仏壇があり、最近では都会の住宅事情に合わせた新仏壇も登場。構造的には上置型と台付型に分かれる。
三九 
塔婆ともいい、死者の供養塔、墓標として用いられる。頭部に五輪形を刻み、ぼん字を記した板木。ここに経文、戒名、施主の名を書き年回供養、彼岸、盆に板塔婆を 立て読経する。なお、七日毎の供養として用いるのが七本塔婆と呼ぶ。浄土真宗は塔婆 を使わない。
四○ 
仏壇に飾る仏具には、以下のものがある。「五具足、三具足」=香炉、ローソク立一対、花立一対を五具足、各一つを三具足という。「リン」=合図に使い、その音色は荘厳な雰囲気を作り、邪気を祓う役目もある。「茶湯器」=一対を置き、清水を入れるか、入れたてのお茶を供える。「常花」=本物の蓮の代わりで、金箔押しの蓮華を供える。浄 土真宗は中段の外側に一対飾る。「御料具膳」=浄土真宗以外に使い、精進料理で箸は仏 様に揃えて向ける。「高杯」=先祖への敬いの心を表し、下に半紙を敷いて置く。「仏飯 器」=主食と同じものを供え、仏と私達をつなぐため、本尊と先祖に対し、二つずつ毎 朝炊きたてのご飯を供える。「打敷」=盆、彼岸、法事に使う敷物で、中断と下段で荘厳 な感じにする為に用いる。
四一 
寺院墓地、公営墓地、民営墓地がある。
四二 
墓石、納骨棺、花立て、水鉢、線香立て、拝石、塔婆立て、墓誌、外柵、物置台、灯篭、手水鉢、名刺受け、化粧砂利、植木など。
四三 
墓から遺骨を移すことを改葬というが、そのための手続きとして、(1)移転先の「受入証明書」と、移転前の墓地に埋葬されていることを証明する「埋葬証明書」を添えて、お墓のある市区町村の役所で「改葬許可証」を受ける。改葬許可証には、寺院また は墓地の管理責任者の印をもらい、これが埋葬証明書となる。
四四 
遺骨を墓や納骨堂に納めるには埋葬許可証が必要。また先祖の骨を墓から移す場合には改葬の許可が必要です。
四五 
中陰の期間、死者が極楽に生まれる事を願って七日毎に仏事を行い、七回目が49日に当りこれを忌明けとする。七回の中、特に重要なのが初七日、35日、49日でこの時 には法要を行い供養します。49日で忌が明けるのでこれを満中陰という。
四六 
菩提寺が喪主に代って永久に法要を行う取り決めで、仏の供養が途絶えることがないよう、菩提寺の僧侶に命日に供養して貰う。
四七 
7月13日〜16日(又は8月13日〜16日)に、祖先の霊を迎えて供養する行事を 盂蘭盆会と言う。家に精霊棚を設けて行う習慣が残されている地域がある。また初めて 迎える盆を新盆、初盆と云い、親類などから盆提灯やお供えを贈る。また死者を迎える ための迎え火、送るための送り火を焚く。
四八 
自分にとって大切な人を失った時、残された者の心に生ずる一連の情緒のプロセス。デーケン教授(上智大学)は、悲嘆から治癒までを12の過程に分けて説明している。(1)精神的打撃と麻痺状態(2)否認(3)恐怖によるパニック(4)運命に対する怒 りと当惑(5)医者や回りの人への敵意と恨み(6)死者に対する罪意識(7)死者が 生きていると空想する(8)孤独感と抑欝(9)人生に対する無関心( 10 )諦めと受容(11)新しい希望(12)立ち直り。

 

   死亡届


 第86条〔届出期間・届出事項・添付書類〕死亡の届出は、届出義務者が、死亡の事実 を知つた日から7日以内(国外で死亡があつたときは、その事実を知つた日から3箇月以 内)に、これをしなければならない。届書には、次の事項を記載し、診断書又は検案書 を添付しなければならない。
   1、死亡の年月日時分及び場所  2、その他命令で定める事項。
 

   道路の使用の許可


 道路交通法第77条:次の各号のいずれかに該当する者は、…当該行為に係る場所を管 轄する警察署長(の使用許可)を受けなければならない。(中略)道路において祭礼行事 をし、又はロケーシヨンをする等、一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態、も しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり、一般交通に著しい影響を 及ぼすような行為で、公安委員会が、その土地の道路又は交通の状況により、道路にお ける危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをしよ うとする者。
 

   祭祀供用物の承継


 民法第897条:系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従つ て祖先の祭祀を主宰すべき者がこれを承継する。但し、被相続人の指定に従つて祖先の 祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が、これを承継する。
 

   改葬


 墓地・埋葬等に関する法律:(3)この法律で「改葬」とは、埋葬した死体を他の墳墓 に移し、又は埋蔵し、もしくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すことをいう。



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